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前回(第7回)に引き続いてミニ知識シリーズです。今回も三菱鉛筆さんのご協力によるものです。タイトルは硬いのですが「ふぅーん、なるほど」というお話しです。 「ボールペンの機構」 ボールペンの原理は、その名の通り、ペン先の金属部分(チップ)の先のボールが回転して、中のインクを導き出し紙面に転写することによります。 チップは、先端のボールとボールを支えるホルダーからなっています。 意外と知られていませんが、ボールペンは精密技術の結晶で、時計以上の精度を要求されています。 例えば、ボールの磨耗は想像以上に激しく、仮に10センチの線を引く場合は、0.7ミリのボールで45回転、0.5ミリボールでは60回転します。(円周率を使って、お時間のある方は計算して見て下さい) この回転は、実はあの新幹線の車輪より速く回ることになるのです。 ですから、ボールペンのチップは、金属製で、一見丈夫そうにみえますが、物を突いたり、穴をあけたり乱暴な使い方をしますと寸法が狂い、ボールが回転しなくなったり、インクが出すぎたり通常の書き味を損なうことになります。 大切に使って下さいね。 「おまけ」の油性ボールペンの話し ボールペンは、1943年ハンガリーでラディスチオ・ピロという人によって開発されました。 日本人の目にこのボールペンが初めて触れたのは、1945年のことで、日本に来た米国兵によって紹介されたことによります。 ピロ氏の開発からわずか2年後には米国兵士のほとんどが所有していたことになり、この事実からもその普及のスピードの速さに驚かされますね。 この後、国産のボールペンの製造が始まりましたが、インクや材質が悪く欠陥品が続出し、ブームは続きませんでした。 現在のような実用性のあるボールペンの誕生は、1950年代に入ってからのことで、均一で抵抗のない書き味と、鉛筆のように削ったりなどの手間が要らないなどの特徴が受け入れられ、普及が急速にすすみました。