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【トピックス】「コクヨデザインアワード2020」の受賞作品が決定 、〜テーマは『(ハート)』。国内外1,377点の応募作品の中から、働く・学ぶ・暮らすシーンで新しい価値を提案する作品を選出〜

2020/03/14

  

主催者のコクヨ・黒田英邦社長(右端)を交えての審査員トークショー

 コクヨは、働く・学ぶ・暮らすシーンで新しい価値を生み出すプロダクトデザインを集めて商品化を目指すコンペティション「コクヨデザインアワード2020」(作品応募期間:2019年7月19日〜10月18日)を開催。国内外55か国から応募された合計1,377点(国内:771点、海外:606点)を審査した結果、本日3月14日(土)に、受賞作品計 4作品を決定しました。

 コクヨデザインアワードは、 2002年の創設以来コクヨや社会全体にとって新しい価値を生み出す作品を求めてきました。特に近年はストーリーやシーンを丁寧に提案できていることを重視してきましたが、今回は応募者の創造性やインスピレーションの解放を促すことを第一に考え、『(ハート)』というテーマを設定しました。あえて『(ハート)』の読み方は設定せず、『(ハート)』という記号をどのように読み、解釈するかを応募者に委ねることで、驚きのある、直感的に心を動かすような魅力やパワーを持った作品が集まることを期待しました、としています。

 なお、例年、同アワードの「最終審査会&表彰式」は、一般公開されていましたが、今回は新型コロナウイルス感染症が拡大している状況を受けて、一般来場は中止されました。
 その代わりとして受賞作品発表&審査員トークショーの模様は、YouTubeにて配信されました。

本年のグランプリおよび各賞の受賞作品は、下記の通りです。

コクヨデザインアワード ホームページ
https://www.kokuyo.co.jp/award/


【グランプリ】
作品名:いつか、どこかで
一般名称:鉛筆
作品概要:これは、前世を持つ鉛筆。この世から消えてしまうはずだった、廃材によって作られます。側面に書かれた住所と部材名は、この木が使われていたかつての建物や家具の場所。凹凸のある質感や硬さ、ほのかな香り、キズ、日焼けの跡、塗料の色、木目…手にした途端、1本1本ちがった豊かな表情に出会えるはずです。この木だけが知る記憶が、鉛筆に移植され残り続けていく。今じゃないいつか、ここじゃないどこかを、心に描いてみてください。
グループ名(受賞者):オバケ(友田菜月、三浦麻衣)

【優秀賞】
作品名:オルゴールテープカッター
一般名称:テープカッター
作品概要:マスキングテープカッターにオルゴールの要素を加え、テープを引き出す動作に連動して綺麗な音色が流れるようにしました。テープを引き出す際に鳴る音は、感覚的にテープの長さを測る事も出来るので、使ううちに丁度いい長さでカット出来たり、いい事があった日、お気に入りのテープをセットした時は、いつもより長く音を楽しんだり。目と耳で感覚的にテープを使う事を楽しむ事が出来る提案です。
受賞者:鳥山 翔太、柳澤 駿

【優秀賞】
作品名:オヤコゴコロ
一般名称:位置情報付き緊急SOS発信機(ワンタイムPLB)
作品概要:本体を強く押した瞬間から電池が切れるまで、現在地とSOSメッセージを一定間隔で送信し続けるブローチ型IoTデバイスです。何かあった時のために、子供の居場所を把握しておきたい「オヤゴコロ」と、常に居場所を把握されていることに抵抗を持ってしまう「コドモゴコロ」。でも、本当に何かあった時には、こっそり助けを求めたい。求めてほしい。そんな「オヤコゴコロ」に応えたいと考えました。
受賞者:山川 洋平

【優秀賞】
作品名:FROM TREE TO FOREST
一般名称:鉛筆
作品概要:木と人間、森と社会の関係を意識したデザインで、見た目も楽しく機能的な文房具です。鉛筆部分は木の幹を付箋部分は木の枝を表し、鉛筆を立てて並べると付箋同士が支えあい、森のように見えます。付箋を使い鉛筆を削る行為を、木の伐採や森林破壊に見立てています。近年、世界中で行われる森林破壊に対策しなければ、自分たちを破滅に導くかもしれません。この作品は、この現状を感じてもらい、自然を尊重し大切にするよう促します。
受賞者:Tuncay Ince